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サブリース契約の注意点——国の注意喚起と、契約前に確かめること

更新:2026年10月30日(税制は令和8年4月1日現在の法令等で確認)|Veliq Living 編集部

このページの要点
  • サブリースは「家賃保証」とうたわれていても、家賃が減額されることや、契約期間中に解約されることがあります(国土交通省・金融庁・消費者庁)。
  • 2020年12月15日から、サブリース業者に誇大広告・不当な勧誘の禁止と、契約前の書面による重要事項の説明が義務付けられています。
  • 契約前に、家賃の見直し、免責期間、解約、修繕費の負担を契約書と重要事項説明書で確かめます。

仕組み

オーナーがサブリース業者に建物や部屋を一括で貸し(賃貸住宅管理業法では「特定賃貸借契約」)、サブリース業者が入居者に転貸します(国土交通省 賃貸住宅管理業法ポータル)。オーナーが受け取るのは、入居者が払う家賃ではなく、サブリース業者との契約で決めた家賃です。

国の注意喚起

国土交通省は2018年10月26日、金融庁・消費者庁と連携してサブリース契約のトラブルへの注意を呼びかけました(国土交通省)(消費者庁)。三者のチラシの要点は次のとおりです(国土交通省・金融庁・消費者庁)。

  1. 賃料は変更になる場合がある:多くの契約で定期的に賃料を見直すことになっています。「空室保証」とうたわれていても、入居者の募集時などに賃料の支払いの免責期間が設けられている場合があります。
  2. 契約期間中でも解約されることがある:「30年一括借り上げ」とうたわれていても、契約書にサブリース業者から解約できる規定があれば、期間中でも解約される可能性があります。
  3. 契約後の出費もある:サブリース業者が使うために必要な修繕費用を求められる場合や、老朽化による修繕費用があります。固定資産税はオーナーの負担です。
  4. 融資を受ける際の注意:賃料や入居率を実勢より高く想定・改ざんして物件を評価し、必要以上の融資が行われた事例があります。

法律による規制

賃貸住宅管理業法のサブリースに関する規制は2020年12月15日に施行されました(管理業者の登録制度は2021年6月15日)(国土交通省 関東地方整備局)。サブリース業者には、誇大広告等の禁止、不当な勧誘等の禁止、契約締結前に書面を交付して重要事項を説明すること(法第30条)が義務付けられています(国土交通省)。

国土交通省のガイドラインは、契約前の説明で次の点を書面に記載して説明するよう求めています(国土交通省 サブリース事業ガイドライン)。

  • 契約の条件にかかわらず、サブリース業者は借地借家法第32条により家賃の減額を請求できること。
  • オーナーからの解約や更新の拒絶は、借地借家法第28条により正当の事由がなければできないこと。
  • 家賃の支払いの免責期間を設ける場合は、その旨。
  • 経年劣化や通常損耗の修繕など、どの費用がオーナーの負担になるか。

広告では、「家賃保証」などの文言に隣接して、定期的な家賃の見直しがあればその旨と、借地借家法第32条により減額されることがあることを表示する必要があります。ガイドラインは「○年家賃保証!」「支払い家賃は契約期間内確実に保証!一切収入が下がりません!」のような表示を問題になる例として挙げています(同)。

計算例:保証賃料の減額と免責期間

借入1,000万円・金利2.0%・35年(年間返済39.75万円)の場合です。サブリースでは賃貸管理の委託料がかからず空室の減収もないとし、管理費・修繕積立金・固定資産税・保険の年25.45万円を払うとします(数字はすべて仮定)。

契約の形年間の家賃収入年間の手残り
管理委託(家賃月9万円・空室1か月)99.00万円27.86万円
サブリース(保証賃料 月7.65万円)91.80万円26.60万円
サブリース・減額後(月7.2万円)86.40万円21.20万円
サブリース・最初の3か月が免責期間68.85万円3.65万円

保証賃料は満室家賃の85%と仮定しています。実際の水準は契約で決まります。

契約前に確かめること

  • 家賃の見直しの時期と方法(契約書と重要事項説明書)。
  • 免責期間の有無と長さ(新築時・退去後)。
  • サブリース業者から解約できる条件と、オーナーから解約・更新拒絶をする場合の条件。
  • 修繕・原状回復の費用の負担区分と、工事の発注先の指定の有無。
  • 相手方が国土交通省の賃貸住宅管理業者の登録を受けているか(登録の有無は確認できます)(国土交通省・金融庁・消費者庁)。

相談先

融資に関する相談は金融庁の金融サービス利用者相談室(0570-016811、IP電話からは03-5251-6811)、消費者トラブル全般は消費者ホットライン188です(国土交通省・金融庁・消費者庁)。

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出典

  1. 国土交通省 報道発表「サブリース契約に関するトラブルにご注意ください!」(平成30年10月26日)
  2. 消費者庁「サブリース契約に関するトラブルにご注意ください!」
  3. 国土交通省・金融庁・消費者庁「アパート等のサブリース契約を検討されている方は契約後のトラブルにご注意ください!」
  4. 国土交通省 関東地方整備局「賃貸住宅管理業について」
  5. 国土交通省 賃貸住宅管理業法ポータル「制度解説」
  6. 国土交通省「サブリース事業に係る適正な業務のためのガイドライン」

計算例の数字はすべて仮定で、特定の物件・商品を示すものではありません。本ページは一般的な情報提供を目的としており、投資の勧誘や個別の助言ではありません。税金の扱いは個別の事情で変わるため、税務署や税理士に確認してください。

最終更新:2026年10月30日|Veliq Living 編集部|不動産投資を始める前に(一覧)
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